ぽこちゃんに会いたい

初めての妊娠は子宮外妊娠。2回目の妊娠は化学流産でした。

子宮内膜掻爬手術当日

結局昨日は空きベッドがなく、12日の入院となった。彼は仕事のため、駅でお別れ。入院窓口があくまで、入室時間が決まるまで、入室までの間、逐一ラインで報告した。

今日は流産手術の人が私を含め3人いた。パートナーと来てる人、パートナーとご両親も来ている人。私だけが一人だった。ちょっと寂しかったけど、昨日手術の説明に来てくれた看護師さんも一人で受けたって言ってたから、それを励みにした。彼にはラインで寂しい寂しいと言ってしまったが。

あとさみしかったこと。入院申込書に緊急時連絡先を書くときに、彼を書けないこと。何かあったら血縁者に連絡をするから。夫でも内縁関係でもない彼は連絡先になれない。万が一私に何かあっても彼に伝える術はない。逆に、彼に何かあっても私に知らされることはない。法律で保障されている関係かそうじゃないか。大きいことなんだ。

 

私の前に緊急帝王切開の人がいて、その次になりますって言われていた。着替えて、買ってきたものを渡し、点滴をして。でも案外早く。。。10時25分入室と決まった。

またぽこちゃんと会えるように、子宮の中をきれいにしてもらう、という心境だった。彼も、「いったんさようなら、ぽこちゃん。お母さん、お医者さんにきれいにしてもらうからね」ってラインをくれた。

手術室までは点滴台を押して歩いて行った。いつも歩く病院の中も、違う景色に見えた。入ったことのほとんどない手術室。キレイだな、広いな。手術台に寝ると、周りが手際よく準備を進める。点滴での全身麻酔なんだろうなと思っていたけど、マスクをされ深呼吸をしてくださいね、徐々に麻酔が効いていきますからと言われた。いつまでたっても効かないな、いつ麻酔されるんだろう、と思っていたら、手術が終わっていた。眠りたいのに眠れない時の感覚と似ていたかもしれない。

先生が滅菌カップに入った掻爬した組織を見せてくれた。赤い塊がたくさん入っていた。「きっとこれだと思います」というようなことを言われ、あぁ、ぽこちゃんは子宮の中にいたんだなと思い安心したのを覚えている。「痛い?安心した?」と言われ、安心した、とうなずいた。

術後はお腹が重い生理痛のように痛み…頓用のボルタレンを飲ませてもらいました。割とすぐに痛みは引いて行った。

つらかったのは…やはり産婦人科病棟。赤ちゃんの声が聞こえること。みんなは幸せの中にいて、私はぽこちゃんとお別れした。この幸せを彼と味わいたかった。ぽこちゃんのいないお腹が痛いのがつらかった。

書類と退院処方をもらい、無事に退院した。退院後の外来は翌日だった。

私は麻酔に強いのか、飲水テストも歩行テストも問題なく。タクシーで帰ろうとも思っていたけど、駅チカで買い物もし電車で帰ることができた。家に帰ると疲れたのか何もする気力がわかず、寝ながら彼を待ち、お疲れさまと言われながら就寝した。痛み止めのおかげで、そんなにつらくない手術当日だった。トイレに行くたびに鮮血がつくけど、大出血という感じもなくこんなものか、と思うほどだった。